結論
法事は大きく2つに分かれます。四十九日までの「忌日法要」と、 その後の「年忌法要」です。
年忌でもっとも間違えやすいのが三回忌。 死後3年ではなく、満2年目の命日に行います。 仏事では数え年を使い、亡くなった年を1回目として数えるためです。
以降は「回忌の数字−1」=経過年数と覚えれば、すべて計算できます。
年忌法要の早見表(例:2026年3月1日に亡くなった場合)
| 法要 | 死後の年数 | この例での年月日 |
|---|---|---|
| 一周忌 | 満1年 | 2027年3月1日 |
| 三回忌 | 満2年 | 2028年3月1日 |
| 七回忌 | 満6年 | 2032年3月1日 |
| 十三回忌 | 満12年 | 2038年3月1日 |
| 十七回忌 | 満16年 | 2042年3月1日 |
| 二十三回忌 | 満22年 | 2048年3月1日 |
| 二十七回忌 | 満26年 | 2052年3月1日 |
| 三十三回忌 | 満32年 | 2058年3月1日 |
すべて回忌の数字から1を引いた年数です。一周忌だけは「周」の字を使い、満1年と一致します。
四十九日までの忌日法要(同じく2026年3月1日が命日の場合)
| 法要 | 命日から | この例での年月日 |
|---|---|---|
| 初七日(しょなのか) | 7日目 | 2026年3月7日 |
| 二七日(ふたなのか) | 14日目 | 2026年3月14日 |
| 三七日(みなのか) | 21日目 | 2026年3月21日 |
| 四七日(よなのか) | 28日目 | 2026年3月28日 |
| 五七日(三十五日) | 35日目 | 2026年4月4日 |
| 六七日(むなのか) | 42日目 | 2026年4月11日 |
| 七七日(四十九日) | 49日目 | 2026年4月18日 |
命日を1日目として数えます。近年は初七日と四十九日以外を省略し、初七日を葬儀当日に繰り上げて行うことが一般的です。
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法事と法要の違い
2つの言葉は厳密には指すものが違います。
- 法要— 僧侶に読経していただき、故人を供養する儀式そのもの
- 法事— 法要に加えて、参列者との会食(お斎/おとき)まで含めた一連の行事
日常会話ではほぼ同じ意味で使われており、「法事に呼ばれた」と言えば、読経から会食までを指すのが普通です。案内状に「法要」とだけ書かれていて会食の記載がない場合は、読経のみで解散することもあります。
四十九日までの流れ(中陰)
仏教では、亡くなってから次に生まれ変わるまでの期間を中陰(ちゅういん)と呼び、最長で49日間とされてきました。この間、故人は7日ごとに生前の行いについて審判を受け、次の行き先が決まると考えられています。
そのため7日ごとに法要を営み、故人が良い行き先へ向かうよう祈ります。これが忌日法要です。49日目は満中陰(まんちゅういん)と呼ばれ、この日をもって忌明けとなります。
現在は、遺族や参列者の負担を考えて初七日と四十九日以外は省略するのが一般的です。初七日も、葬儀の当日に繰り上げて行うことがほとんどになっています。
四十九日はいつ?数え方とやることを詳しく見る年忌法要の数え方
忌明け後は、毎年めぐってくる命日(祥月命日)のうち、決まった年に年忌法要を営みます。ここでほぼ全員がつまずくのが「三回忌」です。
三回忌は死後3年ではなく2年
浄土宗の公式サイトには「仏事では数え年を用いるので、二年目が三回忌」と明記されています。数え年では亡くなった年を1回目として数えるため、満1年が2回目、満2年が3回目にあたります。
そのため「一回忌」「二回忌」という法要は存在しません。満1年の法要だけは一周忌という別の呼び方をします。
一周忌から先は、次の式ひとつで計算できます。
覚えるのはこれだけ
回忌の数字 − 1 = 死後の経過年数
三回忌=3−1で満2年。七回忌=7−1で満6年。十三回忌=13−1で満12年。三十三回忌=33−1で満32年。すべて同じ計算です。
年忌が三と七のつく年に営まれるのは、仏教で三と七が大切にされている数字だからとされています。
計算例:2026年3月1日に亡くなった場合
四十九日は、命日を1日目として49日目にあたる2026年4月18日。
一周忌は満1年後の2027年3月1日。三回忌はその翌年、満2年後の2028年3月1日です。2029年ではありません。
次の七回忌は満6年後の2032年3月1日。三回忌から4年空きます。
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法要当日の流れ
規模や宗派によって差はありますが、おおむね次のように進みます。所要時間は法要が30分〜1時間、会食を含めて2〜3時間程度です。
- 参列者の受付— 香典を渡し、記帳します
- 僧侶の入場・読経
- 焼香— 施主から始まり、故人との関係が近い順に行います
- 僧侶の法話
- お墓参り— 寺院や霊園が近い場合。省略することもあります
- 会食(お斎)— 施主のあいさつで始めます
- 引き出物をお渡しして散会
参列する側として必要なのは、香典を用意し、服装を整え、焼香の作法を押さえておくことです。四十九日・一周忌・三回忌それぞれで金額や服装の目安が少しずつ変わります。
日程の決め方
本来は祥月命日に営みますが、平日にあたると参列者が集まりにくくなります。前後の土日に調整するのが一般的です。
ずらすなら前倒し
日程を動かす場合は命日より前にするのが習わしとされています。後ろにずらすのは避けるという考え方が広く共有されています。
日程は僧侶の都合にも左右されます。とくに春秋の彼岸やお盆の時期は寺院が繁忙期にあたるため、1〜2か月前には相談しておくと安心です。会場と会食の手配も同時に進めます。
宗派による違い
年忌の時期はおおむね共通ですが、営む回忌や意味づけには違いがあります。
- 真言宗・曹洞宗— 二十五回忌を営み、三十三回忌または五十回忌を弔い上げとします
- 臨済宗— 地域により、二十三回忌と二十七回忌を営む地域と、二十五回忌のみの地域に分かれます
- 浄土宗— 七十回忌や百回忌まで営む場合があります
- 浄土真宗— 亡くなるとすぐ仏になると考えるため、法要は故人の冥福を祈る追善供養ではなく、遺された人が仏の教えに触れる場と位置づけられます。表書きも通夜・葬儀から「御仏前」です
神式では法要にあたるものを霊祭(れいさい)と呼び、五十日祭が忌明けにあたります。キリスト教では追悼ミサ(カトリック)や記念式(プロテスタント)を営みます。
御霊前と御仏前の違いを詳しく見る(宗派別・時期別の使い分け)いつまで続ける?(弔い上げ)
年忌法要の区切りを弔い上げ(とむらいあげ)と呼びます。三十三回忌または五十回忌で行うのが一般的で、この時点で故人は個人としてではなく先祖になると考えられてきました。
ただし近年は、参列者の高齢化や親族の減少から十七回忌や二十三回忌で区切る家庭も増えています。回数を減らすことが供養の軽視にあたるわけではありません。
いつを弔い上げにするかは、宗派や菩提寺の考え方によっても変わります。判断に迷うときは、まず菩提寺に相談してください。
よくある質問
三回忌は亡くなってから3年後ではないのですか?
3年後ではなく、満2年目の祥月命日に行います。仏事では数え年を用い、亡くなった年を1回目として数えるためです。浄土宗の公式サイトでも「仏事では数え年を用いるので、二年目が三回忌」と説明されています。一周忌だけは満1年で例外的に一致します。
一回忌や二回忌はないのですか?
ありません。死後満1年の法要は「一周忌」と呼び、その次は「三回忌」に飛びます。数え年では亡くなった年が1回目にあたるため、満1年の翌年(満2年)が3回目の忌日になるという数え方です。
法事と法要はどう違いますか?
法要は僧侶に読経していただき供養する儀式そのものを指します。法事は、その法要に加えて参列者との会食(お斎)までを含めた一連の行事を指すのが一般的です。日常会話ではほぼ同じ意味で使われています。
命日が平日です。日程をずらしてもよいですか?
前後の土日に調整するのが一般的です。ずらす場合は命日より前倒しにするのが習わしとされています。後ろにずらすのは避けるという考え方が広く共有されています。日程は僧侶の都合もあるため、早めに寺院へ相談してください。
法要は何回忌まで続けますか?
三十三回忌または五十回忌を最後とし、これを弔い上げと呼びます。この時点で故人は先祖になると考えられてきました。近年は参列者の高齢化などから、十七回忌や二十三回忌で区切る家庭も増えています。宗派や寺院によって考え方が異なるため確認が必要です。
浄土真宗でも同じように法要を行いますか?
時期は同じですが、意味づけが異なります。浄土真宗では亡くなるとすぐに仏になると考えるため、法要は故人の冥福を祈る追善供養ではなく、遺された人が仏の教えに触れる場と位置づけられます。表書きも通夜・葬儀から「御仏前」を使います。
まとめ
- 法事は四十九日までの忌日法要とその後の年忌法要に分かれる
- 三回忌は死後2年目。3年後ではない
- 計算式は「回忌の数字 − 1 = 経過年数」のひとつだけ
- 一回忌・二回忌は存在しない。満1年は「一周忌」
- 四十九日は命日を1日目として49日目。満中陰・忌明けにあたる
- 日程をずらすなら前倒し。1〜2か月前には寺院へ相談する
- 弔い上げは三十三回忌か五十回忌。近年は十七回忌などで区切る家庭も増えている
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参考情報
- 浄土宗【公式サイト】「三回忌」/中陰表・年回表
https://jodo.or.jp/tips/sankaiki
https://jodo.or.jp/tool/ - 曹洞宗 曹洞禅ネット【公式】「忌日表(中陰表)・年回表」
https://sotozen-net.or.jp/hayamihyo/ - 浄土真宗本願寺派(西本願寺)「仏事・行事Q&A」
https://www.hongwanji.or.jp/faq/ - 小さなお葬式「回忌の正しい数え方を解説!宗教・宗派による法要の違いとは?」
https://www.osohshiki.jp/column/article/1305/ - 全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)
https://www.zensoren.or.jp/
年忌の数え方は、浄土宗・曹洞宗の公式年回表で確認しています。「仏事では数え年を用いるので、二年目が三回忌」は浄土宗公式サイトの記述です。
本記事で紹介している内容は一般的な目安です。法要の営み方・回忌の区切り・意味づけは、宗派・地域・菩提寺・ご家庭によって異なります。実際の日程や進め方は、必ず菩提寺または葬儀社にご確認ください。